「寝起きのアニメに思う体感時間」

 光希桃は子どもの頃から脈が速くて、平常時で100回/分 前後、運動直後では200回/分ぐらい出ます。動物の寿命は脈打った回数で決まるという説もあるようなので、このまま生きていけても早死に確率はとても高そうです。んで、ハエの体感時間は人間の数十倍早いという説もあるようです。

 成人の脈拍がだいたい60〜70ですから、上の説をあわせて、脈≒寿命≒体感時間とすると、脈の速い光希桃は、通常の人より体感時間が早いということになります。脈拍100で通常の1.5倍ぐらい?体感時間1.5倍というのは、必ずしも1.5倍多くのことを考えられるとか、1.5倍速く動けるということではなく、言ってみれば時間の分解能で、単位時間をどれだけ分割して感じることができるかではないかと思っています。デジタル的に時間の解像度といってもいい。

 ちなみに幼児の脈拍も100以上あるのが普通だそうで、歳を重ねるごとに1年を短く感じていったりするのもそのせいもあるのかな? と思ってみたり。テンション高くて脈が速くなってるときに時間の経ち方が遅いと思ったりとかも?

 まぁ他人との体感時間を比べることはできないので、自分が駆け足で時を感じているかどうかはこの際どうでもいいんですが。

 つことで、平常時で100ぐらい脈拍がある光希桃ではありますが、さすがに寝起きはそんなにちょっ速でもなく、この前計ったら88回/分でした。で、寝起き10分ぐらいの朝イチでアニメを見出すんですが(平日は録画見)、再生したアニメOPが体感的に軽く早廻しになるんですよ。毎週同じタイミングで同じアニメを見てるわけではないので、脈が平常値のときにも見ているアニメですから、その違いがよくわかるんですね。

 一番よくわかるのはまめうしくんのOP。平常時なら ♪まーめまめ まめまめうしくん ですが、寝起きに見ると ♪まめまめまめまめうしくんと、ほんのり時短状態に(わかりにくい)。最初はそういった体感時間の違いを自覚してなかったので、「尺が足りなくてOP縮めたのかしら?」とか思いました。本編だけ見ててもほとんど自覚できない差だったので、まさか自分の感覚の方がズレているとはなかなか。

 あと、しゅごキャラ!のOPなんかでも結構体感できます。

 だいぶ感じられるようになったので、今ではOPじゃなくても、その体感時間の違いが多少はわかるようになってきました。自分としては、ちゃんと起きてないことを判断できる新尺度として意外と便利に使っています。「(OPが)早い早い、あぁもう起きろ自分ッ!」のように。

 ここから思うに、寝起きの朝イチで見るアニメ(アニメに限らんけど)は、同じ30分番組であっても、体感的には20分(朝イチと平常時で1.5倍の差がある場合)ぐらいに感じてしまうのではないかと。まぁ時間感覚が狂うというだけではないので「分」で示すのもちょっと変ですかね。「平常時に20分で感じられる情報量しか30分で処理できない」と書く方が正確かな? 体感的に「早い」と感じていても、「じゃあ何秒?」っつーとちゃんと合ってたりするし。

 ここまでの話からすると、「寝起きで見られると予想されるアニメは、視聴者の体感時間が遅くなっていることを考慮した情報量で作るべき」ということになりますが、「寝起きで見られると予想されるアニメ」ってのはつまるところ子ども向けアニメでして、子どもってのはデフォルトで脈が速いわけで、通常の成人向けアニメぐらいの情報量(情報密度)で作ってちょうどいいということになり、そういう意味では理にかなった放送時間とも言えますね。展開が遅くなった ONE PIECEが朝アニメに移動したのもある意味正解か!?

 幸い光希桃の脈はお子さま並なので、さほど意識しなくてもそれほど問題があるようにはなっていないと思いますが、いい歳してまでアニメを見続けるには、この体感時間をコントロールするというスキルが必要になってくるのではないかと思いました。やりすぎると不整脈になる気もしますが。

 この論からすると、一番脈拍を必要とするのは、夕方時間帯のキッズアニメですね。情報量MAXで詰め込めるだけ詰め込んだ作品が生き残れる場所?

 脈を通常値まで落とすと現状の時間分解能がなくなるというのなら、寿命が短くても子どもと同じ時間感覚を持ち続けたいものです。