「隠れアニメファン」

 ふと思ってみる、私のような多量アニメ見タイプのアニメファンがネットの中ではごくごく少数であることに対して。

 これは現実世界でも少数であるとの証明ではなく、彼らは、ただ「今」のアニメを見ていないだけなのではないかと。

 私にももちろん覚えはある、ちょっと忙しいだけでテープが1週間、2週間、3週間、ひと月、ふた月、三月と溜まっていく現象が。暇ができればもちろん見るのだが、見ているうちに次のが溜まっていく、堂々巡りのいたちごっこ状態に陥るわけである。1週間溜めたテープは1週間では追いつけない、1週間溜めれば、本放送に追いつくのに2週間はかかる。もっと溜めたときはもっとだ。溜めているときは順番を変えるわけには行かないので、リアルタイム視聴ができなくなり、デッキ状態によっては、その時間暇でも、ビデオ見することすらできない(録画しているため)状態に陥ることすらある。

 そしてここでひとつ注意したいのが、私がそんな状況に陥っていたのは数年前のまだ番組数がこんなになかった時代のことであったと。

 つまり、現在の番組数の場合、上記の状況に陥りやすくなり、たとえ格別忙しくなくても、放送(録画)している番組数>見られる番組数 の現象が起こり、見ても見ても溜まっていく状況になっているのではないかと思うわけです。

 こうなると、見ている番組は、数週間前、数ヶ月前、数年前のものとなり、常に「今」を語ることが基本となっているインターネットの世界とは遠くかけ離れた存在になってしまうわけです。

 見てもわからないアニメファンページ、名前しか知らない作品群、知らないキャラ、知らないセリフ…。「すでに放送されている周知の事実」として語られるそれらの事項、それを話す人たちは、彼らにとって「つき合いにくい存在」として写り、結果、彼らビデオ多量溜めの人たちはネット上に表だって現れなくなる。

 そんなことを思ってみました。私も「今を知らずに過去の作品を語ること」にはすごく抵抗感ありますし、語ってるくらいならビデオ見するさとも思います。まぁ、いるとするならこんな感じに潜んでいるのではないかと。

 いるとするなら、ね。

 自称アニメファンをパーセント比で分類したい。オールチェック派、オールチェック後取捨選択派、チェックも視聴も少数派、話題作のみ派、ジャンル偏り派、DVDのみ派、買い専、溜め専、キャラ主導派、つけたらやってるのだけ見る派、懐古派、言うだけで見てない派…etc. 一体一番比率が高いのはどれなんだろうか。表に出ないだけでオールチェック派が一番多いことを期待…まぁ無理だが。